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負けるべくして [青赤喜「怒」哀楽]

試合開始前の選手紹介。外国人選手と数名の選手にそこそこのブーイングが発生する程度。随分とメンバーが入れ替わったものだ。聞き覚えのない名がずらりと並ぶ柏だったが、試合を常に支配していたのはそんな彼らだった。あまり流行り言葉を使いたくないのだが「デュエル」で東京は完全に劣後していた。

身体をぶつけあう局地戦の場面で東京はことごとく力負けしていた。積極的に走る柏、両サイドでは複数で襲いかかる。変調を強いられ攻撃の芽を摘まれ続けた東京は、敵に背を向け横・後方へのパスを繰り返すに至る。目的を見出せないまま転がるボールに「責任転嫁」の四文字が刻印されているのが見えた。

これでは勝負にならない。いくら足下の技術があっても、それを活かす舞台が次々と破壊されてゆく。柏は競技以前の「戦い」を制することで終始東京を圧倒した。遠近感も手伝って遠目には林彰洋の半分くらいのサイズに思えた小柄なFWがその象徴。精力的な「ちょこまか」は試合終了まで失速しなかった。

早々に全てのカードが切られたが、積極的な采配とは裏腹に、交代選手は悠然と歩みを進める。柏が同じ状況に置かれたら、猛然と駆けてピッチを後にしていたのではなかろうか。ネームバリューやプライスタグで勝てるほど甘くない、それ以前の段階で敗者の敗者たる所以を感じさせる立ち振る舞いであった。


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